先日測定した50Ωの負荷に直列に挿入したカーボニル鉄コアを使ったインダクタの測定結果で、自己共振が観測されている。 これをシミュレーション上で再現するために、浮遊容量を追加したみた。
インダクタと並列に0.56pFの容量を追加すると、実測とほぼ同じ周波数に減衰が現れた。
容量値自体は、浮遊容量としておかしな値ではないけど、減衰が鋭すぎる。
インダクタの実測結果を再掲すると..
とてもQが低いように見える。
これをシミュレーション上で再現すると..
似たような減衰になる抵抗値は、45kΩ程度になった。
この値は、寄生している抵抗値としては考えにくいほど小さい。
これもやっぱりコアのせいか? と思って、確認するためにソレノイドコイルを作製して測定してみた。
30mm径のボビンに適当に線をまいて、7.6uHのインダクターを作製して測定した。
すると、シミュレーション結果とほぼ同じような減衰が見られた
というわけで、Qが低いのは、やっぱりコアのせいだと思われる。 90MHz付近に表れている減衰のアップダウンについては、不明。 スミスチャートで円を描いているところと関係がありそうだけど、いまの知識では解析できない。
再生検波ラジオでQの高いコイルを作ろうと思ったら、空芯のコイルがいいのかな? フェライトバーで作られたバーアンテナ等、市販品がたくさんあるのでフェライトはダメということではないと思うんだけど、これもおいおい実験していきたい。