nanoVNAの登場ですっかり影が薄いVNWA3で久々に遊んでみた。
というのも、Qucs Studioを一通り使ってみて、RF系のシミュレーションが簡単にできそうな状態になってきたので、VNWA3の測定結果の理解が深まると思うので、以前にやった実験をもう一度やってみたいと思ったから。
ところが、校正してみたら、抵抗負荷がどうもおかしい。 抵抗を測ってみると、60Ωぐらいに..。 どーいうこと??
故障の原因をしらべたくても、分解できそうにない。
外側から強引に半田ごてで加熱してやったら、ブシュッ..という音とともに、半田がはみ出してきた。 ヤベッ….と思ったけど後の祭り、悲惨な姿に。
抵抗値を測定してみたら、100Ω程度に..。 もう、どうにもなりそうにない。
SDR-kitsのサイトで、キャリブレーションキットの価格を確認したら、maleが13.75ユーロ、femaleは何と木箱入りで56ユーロもする。 VNWA3を購入した時は、もっと安かったと思うけど..。
発注してもいいけど、時間もかかるし、とりあえずでっちあげてみることにした。
で、こんなん作製してみた。 直流抵抗は、50.6Ω。
物理的なサイズがそこそこあるので、Caliblation Settingのdelayを適当に計算した。
真空中の電磁波の速度 3×10の8乗 m/s
Velocity factor 0.7
とすると、1mm当たりのdelayは、4.76 ps/mm
コネクタ入口から抵抗中央までは、約15mmなので、delay=15×4.76×2=143 ps
測定した抵抗値と計算したdelayを入力
この状態でキャリブレーションして、実測値 56.7pFのコンデンサを測定してみた。
測定結果がスミスチャートの範囲からはみ出してしまっている。
そこで、インダクタ成分を補正してみた。 直接測定できないので、適当に調整して5.5nHに..
この状態で測定してみたら..。
おー!! ちゃんとR=0の線上に乗った。 もっと高い周波数では、ずれてくるかもしれないけど、実際100MHz以下でしか使わないので、当面これで実験を進めてみたい。