OpenFDTDの物性値の一つに、導磁率という聞きなれないパラメータがあったので調べてみた。
OpenFDTDのヘルプファイルによると、導磁率は、比透磁率を複素数表現した時の虚部の式に現れるパラメータのようだ。 複素数で表すほど厳密なシミュレーションをするつもりはないので、ここは0で良いと思う。
ついでに、地表面の物性値をいろいろ調べてみたら、地質ニュースという学術誌に”土質試料の電磁気特性測定”という論文があって、内容はほとんど理解できないけど、その中に物性値のグラフがあって、それからいいかげんに読み取ると、比誘電率は、周波数が低い領域では9~15ぐらい、比透磁率は1、導電率は、読み取れないぐらい小さかった。
また、MMANAにはたしかreal groundというのがあったような気がしたので、調べてみたら誘電率5.0、導電率1.0mS/mと記載されていた。
上の論文と比較してみてもそう大差はないので、地表面として比誘電率5.0、導電率1.0mS/m、比透磁率1.0、導磁率0としてシミュレーションしてみた。
地表面の影響は、思ったより影響が少ない。
どの程度で影響するのか、パラメータを振ってみた。
比誘電率を5.0→10.0
多少影響がありそう。
比誘電率を5.0→10.0
導電率を1.0mS/m→10mS/m
導電率は小さい値のためか、ほとんど影響がないように見える。
こうしてみると、アンテナのシミュレーションでは地表面の影響はあまり考慮しなくてもいいということか? グランドプレーンアンテナは、地表面が電波に対する鏡面のように働いていると思っていたけど、実際はそうじゃなのかも..。
シミュレーションするとたいてい、謎が謎を呼ぶ状態に陥るけど、今回もご多分に漏れず謎だらけになってきた。