• 本当は、田舎に庵を建てて隠遁生活したいけど、先立つものも無いので自宅で..。

QcusのS parameter fileを使ってみる

Qcusには、s2pファイルをインポートできるS parameter fileというコンポーネントがある。 それを使うとVNWA3で測定したSパラメータを取り込んでシミュレーションできる。

以前測定した4MHzのクリスタルフィルタを測定して、Qcusでシミュレーションしてみた。

最初に、VNWA3で、クリスタルフィルタのSパラメータを測定する。 これは、Mesure→S-parameter→2-Port
→to Memory F2を選択すると、簡単に測定できる。

4MHzXtalFilter

インピーダンスが573Ωなので、測定結果がかなり乱れている。 以前は、入出力に50Ω-573Ωのマッチング回路を挿入して測定した。

ここから、File→Export Data→S2P→dB-Phaseと選択して、S2PファイルにSパラメータをセーブする。

4MHzXtalFilterQucs

次に、Qcusを立ち上げて、S Parameter fileに、セーブしたS2Pファイルをロードしてシミュレーションする。

まあ、当たり前だけど、VNWA3の結果と同じ結果が得られる。

4MHzXtalFilterQucs 2

シミュレーションの嬉しいところは、信号源インピーダンスを簡単に変えられること。 信号源インピーダンスを573Ωにして、再度シミュレーションした。

マッチング回路なんか入れなくても、ちゃんと特性が確認できた。

これ、結構便利だな。 インピーダンスが50Ωじゃないものの測定が簡単にできそう。

2021.11.20 追記
50Ωのインピーダンスで測定したSパラメータは、あくまで50Ωでの測定結果で、フィルターをモデル化したものでないので、上記のように汎用的なモデルとしては使用できないと思う。

2021.12.14 追記の追記
その後50Ωで測定したSパラメータファイルを3kΩの値に変換した値と、Qcus上でインピーダンスを変換した値とが一致することが確認できた。(詳しくはこっち) Qcus上でインピーダンスを変換すると、Sパラメータも変換されているようなので、上記の方法が使用できることがわかったので、再訂正。

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