• 本当は、田舎に庵を建てて隠遁生活したいけど、先立つものも無いので自宅で..。

Si5351Aの周波数設定方法

Si5351AをVFOとして使用する場合、出力周波数を設定する度にPLLをリセットする仕様になっている。 ところがリセットをかけると、周波数を変化する度に耳障りなクリック音が発生する。 リセットをかけなくても問題ない用途もあるが、位相の調整を行うと、リセットをかけないと、時々正しい位相差にならない状態が発生する。

PLLをリセットするのは、PLLの出力周波数(Fvco)が変化する時だけでよいので、なるべくFvcoが変化しないように出力周波数を設定できれば、実用上問題なくなるのでは..と考えた。

出力周波数は、水晶発振器の出力をPLLで逓倍し、600MHz~900MHzの中間周波数を発生して、それを分周して得るようになっている。

Fvco = Fxtal * (a1 + b1 / c1)
Fout = Fvco / (a2 + b2 / c2)

ネット上で見かける周波数の設定方法は、分周数を偶数に設定して逓倍数を整数+分数で設定するというものが多い。 具体的には、a2=偶数、b2=0、c2=1に設定している。これは、分周数を偶数にするとジッタが低減できるとマニュアルに記載されているためと思われる。

これを、a1=整数、b1=0、c1=1(水晶発振器周波数の整数倍)にして、分周数で調整するようにすればPLLをリセットする機会が減らすことができる。

実際に出力周波数とFvcoの関係を計算して表にしてみた。 水晶発振器周波数は25MHz。

PLL frequency

Fvco1が分周数を偶数にした場合で、Fvco2が逓倍数を整数にした場合を計算している。
Fvco2の場合、出力周波数の変化が1MHzステップだとPLLのリセットが時々必要だけど、100HzステップだとかなりPLLのリセット回数を削減できると思われる。

今検討しているSDRの回路方式で、ジッタの影響がどの程度でるか不明だけど、ちょっと実験してみる価値はありそうに思える。

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