• 本当は、田舎に庵を建てて隠遁生活したいけど、先立つものも無いので自宅で..。

Si5351A マニュアル解読(2)

出力側の分周器

4.1 OUtput Multisynth Setting
秋月のモジュールは3出力で、CLK0はMS0、CLK1はMS1、CLK2はMS2と対応している。

4.1.1 OUtput Multisynth Sourace
分周器の入力として、PLLAかPLLBを選択。

4.1.2 Output Multisynth Divider Equations(foutが150MHz以下)
分周数として、a + b / c 6~1800の分数で表される。MS6と7は、整数のみの分周数だが、秋月のモジュールでは関係ないので省略。
a、b、cの算出方法は、逓倍器の求め方とほぼ同じだが、bの計算式だけ以下となる。
fout = fVCO / ( a + b / c) を変形して b = (fVCO – fout * a) * c / fout

4.1.2.1 Integer Divide Values
分周数が偶数の場合は、integer mode を有効にする。 偶数にすると、ジッタが改善される。

出力が150MHzを超える使い方は、たぶんしないので省略

4.2.1 Clock Source
使い方は固定されているけど、デフォルトではXTALになっているので、MS0に設定する必要がある。

4.2.2 R Dividers
500kHz以下の周波数を生成するときに使う。(多分使うことはないと思うけど..)分周数は、1から128。
”Set this parameter to generate down to 8kHz” 500kHzを128分周すると、3.9kHzなんだけどなぁ..。

4.2.3 (CLKx_INV)
タイトルが信号名になっている。 だから括弧がついてるの? 出力の反転。 90°位相差もパラメータで設定できるとよかったのに..。

4.2.4 (CLKx_DIS_STATE)
CLK出力を強制的にlow、high、Zに固定できる。

4.2.5 Unused clock OUtputs
使わない出力は、パワーダウンしておくと消費電力が減る。 そのためのレジスタがある。(CLK_PDN)

Spred Spectrumに関する記載があるが、使わないので省略

6. Configuring Initial Phase Offset Register Parameters
VCO周期の1/4単位で出力に位相オフセットが設定できる。 ただし設定できるのは、5bitの符号なし整数。
PH_OFF = Round(Delay * 4 * fVCO)
オフセットを出力周期Toutの1/4とすると、
Delay =Tout / 4 だから、上の式に代入すると 
PH_OFF = Round(Tout / 4 * 4 * fVCO) = Round(Tout * fVCO) = Round(fVCO / fout) となり、分周数の整数部分がPH_OFFになる。 なので、正確に90°の位相差にするためには分周数は整数にする必要がある。
また、レジスタ長が5bitしかないので、90°位相差が設定できるのはfVCOの1/127までの周波数に限定される。 

という訳で、使い方は一通り理解できたと思うが、Quadrature VFOとして使うのには意外と使いにくいなぁという印象。 後は、実際、VCOの最低周波数はどこまで可能なのか実験で確かめてみる必要がる。

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