先日、50Ωの入出力インピーダンスで測定したSパラメータを任意の入出力パラメータで測定した値に変換するプログラムを作成したけど、Qucs上で簡単にできることがわかった。
QucsのS parameter fileに50Ωのインピーダンスで測定したsパラメータのタッチストーンファイルを読み込んで表示すると..
VNWA3で表示されるものと同じグラフが表示される。
これをequationを使って入出力インピーダンスを3kΩに変換して表示すると..
マッチングが取れた状態が表示される。
一方、50Ωで測定したタッチストーンファイルを、先日作成したsパラメータ変換プログラムで3kΩに変換してから、S parameter fileに読み込んで表示させると、
上のグラフと同じものが表示される。
念のためにs11パラメータを直接比較してみると..
Qucsの”Export to CSV…”という機能を使って、グラフの値をCSVファイルに吐き出した。(何故か、タッチストーンファイルではエキスポートできなさそう..)
これが、50Ωのもの。
これが、equationを使ってインピーダンスを3kΩに設定した時の値。
明らかに変換されている。
これがソフトで変換したもの。
全く同じではないけど、上位の桁は一致している。
という訳で、わざわざソフトを作らなくてもよかった..という結果になったけど、まあ、変換したタッチストーンファイルが必要な場合もあるかもしれないから、それはそれでいいか..。
VNWA3で50Ωで測定したタッチストーンファイルをQucsに読み込んで、インピーダンスをTuneでぐりぐり変更してやれば、任意のインピーダンスに変換できるので、VNWA3のマッチングツールで値を入力しながらグラフを確認するという作業が不要になる。 結構便利だと思う。