フィルターの測定でシミュレーション結果とあまりにも違う結果が出たので、ベクトルネットワークアナライザ(VNWA)の測定自体を見直してみようと思います。
VNWAを使用し始めてから随分と経つのですが、S21の測定はあまりやっていなかってので、それも含めて測定しました。
まずは金属皮膜抵抗です。
マーキングは、51ΩですがLCRメータで実測した結果は、50.3Ωでした。 金帯なのに、1%の誤差に入っていませんね。
1~100MHzで測定しました。 周波数による変化もなく、予想通りの結果のように見えます。
7MHzのRealZは、100.3Ωです。VNWAの入力インピーダンスが50Ωなので抵抗の実測値を加えると、ぴったり一致します。
7MHzのImagZは、0.32Ωです。 7MHzでのインダクタンスを計算してみると7.28nHとなりリードの長さなどから妥当な値と思われます。
7MHzの通過特性は、-3.63dBです。 抵抗比で計算すると、-6.05dBとなりかなり差があります。
オシロスコープで、入力波形、出力波形の振幅を読み取って計算すると、-4.8dBとなりました。 読み取りなので、かなり精度が悪いです。
50MHzでも同様に測定してみると、-5.9dBになりました。 VNWAの測定結果とは、かけ離れています。
この結果をどう解釈するか..謎は深まります。