• 本当は、田舎に庵を建てて隠遁生活したいけど、先立つものも無いので自宅で..。

【Qucs】シミュレーション結果と実測との比較(4)

このタイトル、どこまで続くか..。 今日は、負荷に並列に接続したインダクタの実験。

理想的な状態をシミュレーションすると..

教科書通り、等コンダクタンス円に沿って負荷抵抗の50Ωに近づいていく。

次に、フェライトコアで作製したインダクタを実測してみた。

コアはFT37-43で、インダクタンスは、8.9uH。

等コンダクタンス円から少し大きい方へシフトした点から出発し、途中で等レジスタンス円の方に変化していくように見える。

これは、VNWA3のOUTとINを3cmほどのワイヤーで繋げているため、負荷に直列に小さなインダクタが繋がったせいだと思われる。

コアに作製したインダクタをはずして、ワイヤーだけで測定してみると、

等レジスタンス円上に、負荷に直列接続されたインダクタの影響が見える。 ちなみにLCRメータで測定したワイヤーのインダクタンスは、0.01uHだった。

これをQucsで再現してみると、

ワイヤーのインダクタンスの値がぴったり一致はしていないが、ほぼ実測と同様の結果が得られた。

等コンダクタンス円と等レジスタンス円からずれるのは、インダクタの直列接続で考察したのと同様、コアの特性に起因するものと思われる。

次に、カーボニル鉄のコアで作製したインダクタで測定してみると、

コアの影響が少なくなって、ほぼ、等コンダクタンス円から、等レジスタンス円に沿って変化している。 コアはT37-2で、インダクタンスは、8.7uHだった。

今回、3cm程度のワイヤーでも、20MHz程度の周波数から無視できないような影響が出るということが、改めて認識できた。

インダクターを測定は、これでおしまい。 次は、トランスで実験してみる予定。

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