VNWA3の測定結果を数値として表示する手段として、マーカーがある。 このマーカーのexit. infoにいろいろ情報が表示されるのだけど、その意味がマニュアルにも記載されていない。 いや、されているかもしれないが、英文で556ページもあるマニュアルを隅々まで読んでないので、現状では不明である。
そこで、確認してみることにした。 大体の予測はついているので、元データである反射係数から算出して、値が一致するかどうかを確認した。
マーカーは、LCRメータでの測定値が0.34uHのインダクターのL-の測定結果の1MHzに置いたもの。
1行目のSは、反射係数と思われるので、これを元に他のパラメータを算出してみる。
2行目のSは、反射係数の局座標表示。
3行目の| S | は、リターンロス。 Arg(S)は、位相角。4行目は、そのままVSWR。
5行目は、インピーダンス。(直列等価回路)
6行目は、インピーダンスの絶対値。
7行目は、インダクタンスとQs。
8行目は、アドミッタンス。(並列等価回路)
9行目は、アドミッタンスの絶対値
10行目は、インダクタンスとQ
始めに、マーカー情報に表示されている複素数表示の反射係数を元に計算してみたけど、微妙に合わない。
そこで、有効数字のせいかと思い、s1pファイルを出力してそれを使ってみた。 s1pファイルは、使えそうなのが2種類あって、Real-ImagとMagnitude-cont.Phaseを使った。 Real-Imagは、複素表示のS11パラメータそのもので、Magnitude-cont.Phaseは、局座標表示の絶対値と位相角(ただし、度表示)
途中の計算は、省略して結果だけを示すと
左から、マーカー情報で表示されている値。 マーカー情報の複素反射係数を元に算出した結果。s1pファイルの情報を元に算出した結果。(黄色部分がs1pファイルから抽出した値)
s1pパラメータを元にしても、若干の誤差がある。
多少の誤差はあるが、予想通りの結果になった。