10.7MHzのクリスタルフィルタ用のマッチング回路を検討している。 入出力インピーダンスは、データシートによると3kΩ。 これを50Ωに変換したい。
ということで、Qucsでシミュレーションしてみた。
インピーダンス比60:1にするために、1次側インダクタンスを0.1uH、2次側インダクタンスを6uHとした。 結合係数は、0.99。
インピーダンスが低いトランスでは、周波数の低い領域では、60:1の関係を保つことができない。
また、リアクタンス分も残っている。
次に、一次側インダクタンスを10uH、二次側インピーダンスを600uHとした。
レジスタンス成分はほぼ60:1になっているが、リアクタンス成分が残っている。
次に、並列共振回路にしてみた。
10.7MHzで共振するようにコンデンサを選択した。
トランスのインダクタンスが小さいにもかかわらず、変換後のインピーダンスは、ほぼ50Ωの純抵抗になっている。
並列共振を使ったインピーダンスマッチング回路は、あまり見かけ気がするけど、シミュレーション結果ではなかなか良いので、実際に作製して確認してみたい。