再生検波ラジオでは、共振回路のQが受信性能に影響する。 Qの測定方法を検討した。
測定は、VNWA3を使うことを前提とする。
回路図中、C2とC3は信号源インピーダンス
(50Ω)と負荷(50Ω)によってQが低下する
のを防ぐために挿入した。
左の等価回路の共振周波数は、C2、C3を
考慮すると4.75MHzになる。
Qは、\(Q=\frac{R}{2\pi f_0L}\) だから、価回路の値を代入して計算すると、Q=34.8になる。
実際の回路では、Rが不明なので上記の式では算出できない。
一方、
\(BW=\frac{f_0}{Q}\) の関係があるから、\(Q=\frac{f_0}{BW}=\frac{f_0}{f_2-f_1}\) となる。
ここで、\(f_1、f_2\)はそれぞれ、\(f_0\)の減衰量から-3dB減衰する周波数である。
BWは、S21の測定から容易に求められ、上図から\(Q=\frac{4.57}{4.65-4.52}=35.1\)となり、等価回路から求めたQとほぼ一致する。
厳密な測定方法ではないかもしれないけど、ソレノイドコイルやカーボニル鉄系コア、フェライトコアの差を検討する程度には使えると思う。