トロイダルコイルの巻き方でインダクタンスが変化するという投稿をしましたが、その後の追加実験です。
前回の実験では、カーボニル鉄系の#6 T50-6(AL=4.8(*注))という比較的透磁率の低いコアを使いました。 今回は、手持ちのコアの中で一番透磁率の高そうなフェライト系の#75材(AL=1231(*注))のFT37-75でやってみました。
巻き方を変えてもインダクタンスの変化はほとんどありません。
確認の為に、T50-6より更に透磁率の低い#12材 T37-12(AL=2(*注))でも測定してみました。
1MHzでのインダクタンスが90%増加しています。
この結果から、
・透磁率の低いコアでは、漏れ磁束が多いので巻き方によってインダクタンスが変化するが、透磁率の高いコアでは、磁束がコアの中に閉じ込められ、漏れ磁束が少ないので巻き方によるインダクタンスへの変化は少ない
と、まあ、納得できる結論にになりました。
カーボニル鉄系のコアは、実際によく使用しますが、巻いた後で多少インダクタンスを変化させることが可能だということが判ったことは収穫でした。
(*注)1MHzでのインダクタンスから求めた値です。