帰還用コイルを使った再生検波ラジオの実験を継続中ですが、どうも思ったような特性になりません。 ネットで色々な種類の再生検波ラジオの回路をみていて、面白そうな回路を見つけました。
MFJで現在も発売されている再生検波ラジオです。 回路図の日付を見ると、1992年とありるので、結構古い製品のようです。
再生のかけ方はコイルを介さずに、検波段のソースからゲートに直接帰還させています。
帰還ループ中にゲート接地のアンプを使っているので、2石構成になりますが、RFCや、帰還用のコイル又は帰還用のタップなどは必要ありません。
帰還ループの中にコイルが入っていないので、ボディエフェクトには強いように思われます。
ゲート接地の広帯域アンプと思われる回路がアンテナと検波段の間に入っています。 再生検波は、スーパーヘテロダインと違ってイメージ混信がないので、RF段に選択性は必要ありません。 ゲインも大きくなさそうなので、アンテナと検波段のアイソレーションが目的と思われます。
で、LTSpiceでシミュレーションしてみました。
AFアンプ部は省略しています。 また、デバイスもオリジナルではJ-310を使っていますが、2SK19に置き換えています。 定数も多少変更しています。
R6=1kΩ R7=9kΩ
R6=9kΩ R7=1kΩ
R6,R7の値によってQが変化するのが判ります。 ただ、R7が大きい方が帰還量が増加してQが上がると予想したのですが、逆の結果になっています。
再生コイルとコンデンサを使った回路のシミュレーションでも、帰還量を減らした方がQが上昇するという結果になっていました。 謎です。
うまく動作しそうなので、実際に回路を組んで実験してみようと思います。