前回の投稿でも書いたけど、Un-Unの効果をちゃんと(?)シミュレートしてみた。
方法は、MMANAで算出したアンテナの給電点インピーダンスにATU(FC-40)でマッチングをとる場合、Un-Unなし、4:1 Un-Un、9:1Un-Unを使った場合、マッチングに必要なCとLの値を比較することで行った。
まず、基準としてUn-Unなしの場合をシミュレートした。
あらかじめMMANAで3.51MHzのアンテナインピーダンスを算出しておき、Mr.SmithでATUでのL、Cの値を求めた。
その値を使って、マッチングがとれることをQucsで確認した。
次に、4:1 Un-Unがアンテナ側から見てどうなるかをQucsを使って確認した。
アンテナ側からみると、200Ωと57uHのインダクタの並列接続になっていることが解る。 インダクタが19.8*4=79.2より減っているのは、結合係数を0.99に設定しているため。
4:1 Un-Unを含めた状態で、Mr.Smithでマッチング条件を算出した。
得られた値を使ってシミュレーションしてみると、マッチングが取れていることが確認できた。
同様に9:1 Un-Unは、450Ωと117.5uHの並列接続だということが解る。
9:1 Un-Unを含めた状態で、Mr.SmithでATUのLとCを求めた。
同様にQucsでマッチングが取れていることを確認した。
以上をまとめると、表のようになり、Un-Unを挿入することによってCの値を小さくすることができることが確認できた。
この結果によると、4:1より9:1の方が効果が大きそうだけど、高い周波数では逆の傾向になりそうなので、確認する必要がある。 また、単コイルのインダクタンスを19.8uHとしてシミュレーションを行ったが、このインダクタンスを増やすことによって、更にCの値を減らすことができそうだけど、これもまた、高い周波数でどうなるか..。
50MHzあたりで、シミュレーションをやってみるか..。