QucsのCpmponentsにトランスがあるので、伝送線路トランスがシミュレートできるか試してみた。 トランスに設定できるパラメータは、インダクタと抵抗、結合係数。 結合係数は、0.98、抵抗は0Ωとした。
ぬぬ..。 これで、シミュレーションできているんだろうか? 1MHzから4MHzあたりまでは、50Ωの負荷に並列にインダクタが接続されているように見え、4MHzを超えると突然、50Ωの負荷にインダクタが直列に接続されているように見える。 挿入損失も思ったより大きい。
なかなか理解に苦しむ結果なので、実際に伝送線路トランスを作製して測定してみた。
トランスは、FT50-61に10回バイファイラ巻きで作製した。 インダクタンスは、9.1uH。 結合係数は、0.999だった。 ちなみに、結合係数は、k= √(1-Lshort/Lopen)で測定した。
VNWA3での実測結果。
だいぶずれているけど、周波数の低い領域では等コンダクタンス円に沿っており、高い周波数では等レジスタンス円に沿っている傾向にあるように見える。
実測した伝送線路トランスのパラメータを使って、Qucsで再度シミュレーションしてみると..
結合係数は、0.999を設定している。 数値自体は一致していないが、傾向としては同じになっている。
この結果が正しいのかイマイチよくわからないけど、一応大雑把なシミュレーションはできそうかな??