入出力インピーダンスの不明なクリスタルフィルターは、以前はVNWA3のマッチングツールを使って測定していた。
Qucsで簡単にインピーダンス変換できそうなので、やってみた。
フィルターは、ICOMのCW用フィルター。
古いベークの基板をカットしたら、変なところで割れてしまった。 劣化しているのかな..結構ストックがあるので、早く使わないと..。
VNWA3で測定(50Ω)したSパラメータのタッチストーンファイルを取り出して、QucsのS parameter fileに取り込んだ。
QucsのTune機能を使って、zをスライダーで通過域のリップルが一番小さくなるところを探った結果、800Ω程度となった。
中心周波数は、9.0107MHzぐらい。 公称値より100Hzほど上になっている。
-6dBでの帯域幅をS21のグラフのCSVファイルで確認したら540Hzだった。 公称値より40Hz広い。
ちなみに、さらにインピーダンスを上げてみると、
またリップルが増えてくる。
800Ωの結果は、VNWA3のマッチングツールを使った結果とほぼ一致しているので、正しく測定できていると思う。
マッチングツールを使ってもいいんだけど、いちいち値を入力して波形を確認する必要があるけど、Qucsの方法では、通過域の波形を見ながらスライダーを動かすだけなので、あっという間に測定できる。